Vol.22 経営者として「売上だけでなく回収まで意識できる仕組み」を構築

債権管理・入金消込

前回の記事で
マネーフォワード社が子会社化した
アール・アンド・エー・シー社についてお伝えしました。

私自身、
アール・アンド・エー・シー社や
同社のサービスについて知らなかったので、
この機会に同社のHPで同社の概要を確認してみました。

確認した結果、
同社の強みとしては、
「債権管理・入金消込」
にあるようです。

 

そこで、今回は「債権管理・入金消込」のテーマを
もう少しだけ掘り下げてみたいと思っています。

 

債権管理の徹底

債権管理については、
経営においても、とても重要なテーマです。

受注や売上が上がった時点で
どうしても安心してしまうものですが、
最終的には入金があるまで安心はできません。

 

とくに今のような不安定な事業環境の中では、
突如として代金回収できないケースも出てきます。

 

そのようなリスクを回避するには、
常日頃から債権管理の意識を社長自身が持っておき、
社内にそのマインドを徹底しておく必要があります。

この徹底という意味では、
具体的には、
————————————————–
入口:取引をしてよい相手か与信管理を怠らない
途中:サービス提供をきちんとして、請求をする
出口:期日に入金がなければすぐにアクションする
————————————————–
ということです。

 

経営者としては、
売上の数値ばかりを社内に発信するだけでなく、
その前後に関連する「債権管理」の意識もあわせて、
社内共有・徹底をいただきたいと思います。

 

具体的な実務では

ここまでは、あるべき論的なお話ですが、
ここからは少し実務的なお話をしたいと思います。

実務上のテーマとしては、
「入金消込」
が、やはりあがってきます。

この「入金消込」とは、
計上している債権ごとにきちんと入金があるかどうかを確認して、
入金があったと都度、帳簿上、債権を消し込んでいく作業です。

 

経理の立場であれば、この入金消込業務が、
泥臭く、大変な作業になることは理解できると思うのですが、
社長の立場だとあまりこの現場感はイメージできないかもしれません。

 

社長の知らないところで、現場実務上は、
この「入金消込」に苦労をして時間がかかって
非効率な作業となりコストが発生したり、
また、手間がかかるため適度にあきらめて処理をされていて、
実態が見えないブラックボックス化される場面もあります。

 

経営者のところには、
この入金消込の手間やブラックボックス化された問題については、
あまり見える化されない形となって、
債権管理の情報が届くことも多いと思います。

また、きちんとした入金消込データを作るために、
タイムリーな情報が上がってこないということもあるでしょう。

それによって、
本来は早めに対処すべきことができず、
代金回収ができなかったり、
知らないまま回収不足が続いている状況も実務ではありがちです。

 

そのため、
経営者としては債権管理の重要性を社内に徹底する際には、
そのデータを作り根幹になる「入金消込」という現場実務についても、
きちんとフォーカスを当てて議論をしておく必要があります。

 

なお、自社の入金消込において
どのような問題点があるかどうかを把握するためには、
話を聞いているだけだと、やはり細かい点が伝わらないので、
実際に、経営者自らが入金消込の作業を
30分程度でもよいので実施してみるのが早いでしょう。

そのうえで、
自社の入金消込の問題を社長自らが把握すれば、
解決するためにどのような手段を用いればよいか、
適切な意思決定ができると思います。

 

アール・アンド・エー・シー社のサービス

最後に、話を冒頭の
「アール・アンド・エー・シー社」
のサービスに戻してみたいと思います。

同社のHPを拝見すると、
同社のサービスとしては、
「V-ONEクラウド」
という名称で債権管理・入金消込の
クラウドサービスを展開されているとのこと。

 

そのサービスの特徴として、
———————————————
①消込作業を大幅に削減し、機械学習による高い照合率
②滞留状況の可視化で債権管理を強化
③入金データは自動取得
④請求フローや会計システムは変えずに利用可能
⑤システムに関する専門知識は一切不要
———————————————
とのコメントがあります。

 

社長自らが入金消込作業をして感じた問題点が、
このようなツール機能によって解決できるものなのか、
投資対効果を定量化して意思決定するのが良いかと思います。

 

ちなみに、
上記のような特徴については、
マネーフォワードのツールとしての
「マネーフォワードクラウド請求書」
「マネーフォワードクラウド会計」
でも実装されている機能もあります。

 

どちらかというと、
マネーフォワードが標準で実装しているのは、
小さな会社も含めた最低限の便利機能という印象ですが、
アール・アンド・エー・シー社のサービスは、
債権管理・入金消込により特化したサービスになると思います。

その意味では、
会社規模が20名くらいを超えてきたくらいの会社や、
請求管理・入金管理・債権管理が煩雑な業種あたりが、
まずはターゲットになるような気がします。

 

マネーフォワード社が、そのサービス提供先として
中規模以上の会社や上場準備会社へ拡大していこうという方針のようなので、
そのあたりの会社には、アール・アンド・エー・シー社の
より特化型のサービスの方が馴染むのだと思います。