目次
株式新規上場(IPO)のための事前準備ガイドブック
前回に引き続き、
日本公認会計士協会から公表されている
「株式新規上場(IPO)のための事前準備ガイドブック」
について、ご紹介をさせていただきたいと思います。
まずこのガイドブックの目的としては、
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1 IPOまでのスケジュールと各段階において対応すべきポイントの理解促進
2 決算体制の整備に向けた大切なポイントの理解促進
3 上場申請のための監査契約締結についての理解促進
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と記載されています。
これからIPOを目指す際に、
避けては通れないのが「会計監査対応」となりますが、
とくに、この監査視点にフォーカスをして、
まとめられたガイドブックになっています。
このガイドブックは具体的には、
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1. IPOまでの標準的スケジュール
2. IPOを目指すに当たっての監査契約等のポイント
3. 会計監査を受けようとしたときの事前準備のポイントと例示
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といった切り口で整理をされていますが、
今回は、このうち
「3. 会計監査を受けようとしたときの事前準備のポイントと例示」
について概要をお伝えさせていただきたいと思います。
会計監査を受けようとしたときの事前準備のポイントと例示
まずは、以下の図をご確認いただきたいと思います。
13個の例示が記載されています。
具体的には、
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①会計データ・裏付け証憑の整理
②発生主義会計及び収益認識会計基準への対応
③棚卸資産管理
④原価計算体制
⑤資産・負債の管理
⑥連結決算
⑦関連当事者取引の把握・整理
⑧内部管理体制の構築
⑨労務管理
⑩情報システムの内部統制
⑪不正への対応
⑫会計上の見積り
⑬会計基準の選択
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となります。
いろいろなポイントがあるのなかで、
とくによく論点になりそうな部分について
取り上げているような感じでしょうか。
確かにどの会社でも論点になってくる項目ですね。
分類分け
上記それぞれの項目ごとに論点はありますので、
それぞれの項目ついての論点は、
次回以降の記事で改めてお伝えしていきたいと思っていますが、
簡単に、分類してみますと以下のような感じでしょうか。
経営体制・内部統制関係
⑧内部管理体制の構築
⑩情報システムの内部統制
⑪不正への対応
会計処理・管理会計関係
①会計データ・裏付け証憑の整理
②発生主義会計及び収益認識会計基準への対応
③棚卸資産管理
④原価計算体制
⑤資産・負債の管理
⑥連結決算
⑫会計上の見積り
⑬会計基準の選択
労務管理
⑨労務管理
法人格整備関係
⑥連結決算
⑦関連当事者取引の把握・整理
監査法人視点であるため、
会計寄りの内容が多い感じになっていますが、
IPO準備の中では、監査法人対応が一番大変な部類にもなりますので、
上記のような項目は避けて通れないチェック項目になります。
各論については次回以降に
ということで、今回は簡単ですがこれで終わりにしたいと思います。
上記の①~⑬の項目について、
それぞれ丁寧にお伝えしたい点等もありますので、
気になる論点については、次回以降の
個別にご説明・ご紹介をさせていただきたいと思っています。