目次
成長可能性に関する説明資料
2020年9月30日に株式会社アクシス(情報・通信業)が
東京証券取引所マザーズに上場いたしました。
それとあわせて、同社から
「成長可能性に関する説明資料」
が公表されていますので、
今回は同内容について確認をしながら、
成長戦略の資料の作り方をレビューしてみたいと思います。
目次-成長可能性
Ⅰ.会社概要
・会社概要
・会社紹介
・事業内容
・ビジネススキーム★
・業績動向Ⅱ.事業環境
・国内DX市場★
・Fintech、クラウドサービス国内市場予測★Ⅲ. 当社の特徴・強み
・当社の特徴・強み(専門性・柔軟性・安定性)
・専門性:金融分野のSIサービスに強み①
・専門性:金融分野のSIサービスに強み②★
・専門性:金融分野のSIサービスに強み③
・柔軟性:成⾧領域の拡充
・柔軟性:事業領域のシフトと多様化① ~金融分野★
・柔軟性:事業領域のシフトと多様化② ~非金融分野
・柔軟性:ニアショアの活用★
・安定性:複数大手クライアントとの⾧期継続的取引①★
・安定性:複数大手クライアントとの⾧期継続的取引②★
・結果として、創業来29期連続黒字継続Ⅳ. 中期展望と成⾧戦略
・中期展望
・成⾧戦略
・成⾧領域の更なる拡充
・成⾧領域の更なる拡充 アクションプラン①Fintech
・成⾧領域の更なる拡充 アクションプラン②次世代SI、IoT
・成⾧領域の更なる拡充 アクションプラン③CS事業の拡大
・顧客との直接取引拡大★
・成⾧に向けた業務対応力(キャパシティ)の拡大①
・成⾧に向けた業務対応力(キャパシティ)の拡大②
・成⾧シナリオ
資料全体の作り
・資料としては以下の流れで説明をしている
・全体的に、業歴に裏打ちされた「安定性」が表現されている印象
・会社の安定性や信頼性は伝わってくる反面、
成長性については具体的に表現しきれていない印象もあり
差別化・競争優位・成長可能性
・金融分野での強みがあることが差別化要因として伝わってくる
・大手クライアントとの実績も表現されていて信頼性も表現できている
・この安定したメイン事業をベースに、今後、より成長性の高い分野へも
事業を拡大していくことが伝わってくるが、その具体的・定量的な目標が、
表現しきれいていない点が、会社としても課題なのではないかと思われる
★推薦ページ(個人的に見やすいと思う資料)
①ビジネススキーム
・ビジネス全体のスキームがわかる資料となっていて、
関係者のイメージができる
②国内DX市場・Fintech、クラウドサービス国内市場予測
・会社として挑戦していきたい市場規模・予測が、
具体的な数値と合わせて記載されているのでわかりやすい
③専門性:金融分野のSIサービスに強み②
・他社と比べての事業領域の広さが表現されていて、
同社のポジショニンの理解に役立つ
④柔軟性:事業領域のシフトと多様化① ~金融分野
・同社の強みであるメイン事業のなかの金融分野の売上状況が、
図で時系列で表現されていてわかりやすい
⑤柔軟性:ニアショアの活用
・「原価」コントロールができる背景がわかることで、
同社の強みを理解しやすい
⑥安定性:複数大手クライアントとの⾧期継続的取引①
・クライアントとの取引年数や規模感をわかりやすく図解しているため、
同社の強みである「安定性」を理解できる
⑦安定性:複数大手クライアントとの⾧期継続的取引②
・有名大企業クライアントのロゴをダイレクトに表示されているため、
同社の強みである「安定性」「信頼性」を理解できる
⑧顧客との直接取引拡大
・現在の「直接取引」割合が少ないことを、弱みではなく、
今後の成長余地があるというように見せられている
このような経営者にお勧め
・安定したメイン事業をもっていて、そのうえで成長性を表現したい経営者
新規上場株価情報
●事業内容
・業務アプリケーションの設計開発・運用保守、
インフラシステムの設計構築・運用保守の提供及びクラウドサービスの提供
●業種別分類
・情報・通信業
●株主名簿管理人
・三井住友信託銀行㈱
●監査人
・EY 新日本有限責任監査法人
●幹事取引参加者
・SMBC日興証券㈱
●発行済株式総数
・2,000,000株(2020年8月27日現在)
●上場時発行済株式総数
・2,050,000株
(注1)公募分を含む
●公募・売出しの別
・公募(新株式発行):50,000株
・公募(自己株式の処分):28,000株
・売出し(引受人の買取引受による売出し):440,000株
・売出し(オーバーアロットメントによる売出し): 77,700株
●売出株放出元
・個人:250,000株
・個人:110,000株
・個人:50,000株
・個人:30,000株
●公募・売出価格
・1,070円
●初値
・5,700円(公募価格比+4,630円 +432.7%)