2020年のIPO市場
2020年は新型コロナウィルスの影響で、
春先はIPOが上場を延期する企業も出たりで、
どうなっていくのかと思っていましたが、
結果的には合計102社で、前年より8社増加したようです。
100社を超えるのは
2007年(121社)以来13年ぶりとのことで、
これは驚きですね。
当時は、不安だらけで、
このような状況は想定できませんでした!
上場市場
2020年の新規上場会社にについて、
上場先の市場は以下の通りなっています。
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・東証一部:6社
・東証二部:9社
・JASDAQ:14社
・マザーズ:63社
・TOKYO PRO:10社
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やはりマザーズの割合が大きいですね。
世の中がDX化、デジタル化の方へ進んでいくなかで、
マザーズに上場するテック企業も加速している印象です。
監査法人
2020年のIPO企業を担当している監査法人を確認すると、
上位3位までは以下の通りなっております。
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・1位:EY新日本(28社)
・2位:あずさ(24社)
・3位:トーマツ(11社)
・3位:太陽(11社)
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上記の4法人で全体の73%を占めます。
確かに大手監査法人・準大手監査法人で
7割以上を占めるのですが、
一方で、中堅以下の監査法人も3割近くあるという状況です。
業界が人手不足のなかで
大手監査法人が採算の合わないIPO監査を敬遠する中で、
その受け手として、中堅監査法人のすそ野が
広がっている印象ではあります。
業種
さらに2020年のIPO企業の業種を確認すると、
以下のような構成になっています。
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1位:情報・通信業 37社(36.3%)
2位:サービス業 28社(27.5%)
3位:小売業 5社(4.9%)
4位:卸売業 4社(3.9%)
4位:建設業 4社(3.9%)
4位:化学 4社(3.9%)
7位:医薬品 3社(2.9%)
7位:機械 3社(2.9%)
9位以下:その他 14社(13.7%)
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圧倒的に「情報通信業」が多いです。
マザーズ市場への上場が大きいのと同じ理由かと思いますが、
新型コロナウィルスの状況が、この傾向に
より拍車をかけているものと思います。
なお、マザーズ上場企業についての
成長可能性資料の事例につきましては、
以下もご参照いただければと思います。
2021年のIPO市場の展望
年始から緊急事態宣言が発令され、
2021年もいろいろと難しい年になりそうですが、
2020年春頃の最初のコロナショックを経験して復調したIPO市場ですので、
2021年もIPO市場は順調にいくのではないでしょうか。
ということで、今回は、
2020年のIPO市場の振り返りでした。