マネーフォワード導入のメリット
Vol.91の記事のなかで、
「弥生会計と比べて「マネーフォワードが良い点」」
として以下を挙げさせていただきました。
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①リアルタイムに預金や法人カードデータを自動取得
②インターネット環境があれば複数人で使用可能
③経理のためのソフトではなく、会社経営のためのソフトとして活用できる
④会計を各業務と連携して業務フロー化できたり、コスト低減が見込める
⑤複数ウィンドウを同時に開けて作業効率が高い
⑥デジタル化・ペーパーレス化・リモートワーク化がしやすい
⑦成長していく会社として税理士に依存しない仕組みを構築できる
⑧開発スピード早く、機能改善余地もまだまだ期待できる
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今回は、このうちの
「③経理のためのソフトではなく、会社経営のためのソフトとして活用できる」
について、もう少し具体的にお伝えをさせていただきます。
会計ソフトの特徴
前回の記事で「会計ソフト」の役割として
①帳簿入力・作成機能
②経営数値確認
の2つに分けられる点をお伝えしました。
そして、マネーフォワードを導入すれば、
これまで活用しきれないことが多かった
会計ソフトの「②経営数値確認」の機能も活用できる、
といった内容も前回記載をさせていただきました。
そこで、今回は具体的に、
マネーフォワードではどのような形で
経営数値確認ができるかについてご紹介できればと思います。
会計帳簿による経営分析
今回は、マネーフォワードを導入したら、
経営者として是非確認をしておきたい画面を
いくつかご紹介させていただきたいと思います。
まず会計帳簿として確認しておきたい帳票について
以下の3つ挙げさせていただきます。
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①月次推移表
②前期比較表
③部門別損益表
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最初の「①月次推移表」ですが、
これは、月次決算を実施した結果として、
毎月の決算数値が集計されますが、
それを横並びで推移として表現した資料になります。
イメージとしては以下のような画面になります。
なお、この月次推移表については以下の記事でも記載していますが、
個人的には一番重要な分析資料になると思っています。
「Vol.61 最強の経営分析資料=「月次推移表」説」
次に「②前期比較表」についてですが、
こちらは、前年同期との比較データになります。
イメージとしては以下のような画面になります。
たとえば、
今年1月と前年1月の単月同士を比較したり、
今年の上半期累計と前年の上半期累計を比較したり、
期間は自由に選択できます。
やはり同時期ベースで前年と比較するのは、
とても有用な分析視点になります。
そして最後が「③部門別損益表」についてです。
組織規模が大きくなればなるほど、
組織の中で部門が分かれたりしてくると思いますので、
自ずと経営数値も部門別で見たくなると思います。
このような場合にも、
きちんと部門別での入力を行っていれば、
以下のようなイメージで部門別の損益とかを確認することができます。
このような帳簿の情報が、
経理部でなくても自由に見られるようになるのは、
意外と画期的なことなのではないかと思っています。
なお、マネーフォワードで出力できる帳票の詳細は
以下にて確認できるようですので、
ご興味があれば確認しみていただければと思います。
https://biz.moneyforward.com/accounting/feature/ledger-sheets/
マネーフォワード特有のレポート画面
次にマネーフォワード特有のレポート画面として、
チェックをしておきたい画面について
以下の3つを挙げさせていただきます。
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①キャッシュ・フローレポート
②収益レポート
③財務指標
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このようなレポート機能は、
会計ソフトによって特徴が表れる部分ではありますが、
マネーフォワードはできる限り
ビジュアルを重視した感じになっていると思います。
参考までに少しずつ紹介をさせていただきますと、
まず「①キャッシュ・フローレポート」は、
以下のような画面になります。
経営においてキャッシュ・フローは
とても重要な視点ですので、
このあたりのレポートも上手く活用してみたいところです。
次に「②収益レポート」ですが、
イメージとしては以下の画面になります。
上記画像は少しサンプルとしてわかりづらいのですが、
マネーフォワード上で細かく設定しておけば、
もう少し細分化されたカラフルな感じで色分けされると思います。
そして最後が「③財務指標」についてですが、
以下のような画面が確認できます。
この画面を見て、
すぐに役立つ情報を感じとれるかどうかは状況にもよりますが、
このような視点も意識しながら経営ができると良いですね。
ちなみに上記の財務分析は、
ローカルベンチマークといって、
経済産業省が公表する6つの財務指標になります。
企業の経営状態を把握する、
いわゆる「健康診断」を行うツール(道具)として、
企業の経営者等や金融機関・支援機関等が企業の状態を把握し、
双方が同じ目線で対話を行うための基本的な枠組みとなります。
そのため、借入や補助金等を考える際にも
参考になる指標と言えるでしょう。
具体的には、
・売上高増加率(⇒「売上持続性」指標)
・営業利益率(⇒「収益性」指標)
・労働生産性(⇒「生産性」指標)
・EBITDA有利子負債倍率(⇒「健全性」指標)
・営業運転資本回転期間(⇒「効率性」指標)
・自己資本比率(⇒「安全性」指標)
といった6つの指標から構成されています。
まとめ
ということで、
「弥生会計と比べて「マネーフォワードが良い点」」として、
「経理のためのソフトではなく、会社経営のためのソフトとして活用できる」
という点にについてお伝えさせていただきました。
これまで経理部や顧問税理士だけが
活用することが多かった会計ソフトですが、
マネーフォワードを導入することで、
誰でも閲覧ができるツールに変わります。
そのため、
これまで埋もれていた機能である
会計ソフトの経営分析的な機能についても
マネーフォワードであれば、
経営者や経営メンバーが直接閲覧できるようなります。
個人的には、
これはとても画期的なことだと思っています。
それでは、次回の記事では、
「弥生会計と比べて「マネーフォワードが良い点」」として、
「④会計を各業務と連携して業務フロー化できたり、コスト低減が見込める」
という点をお伝えできればと思います。