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Vol.121 IPO準備と「マネーフォワードクラウド会計Plus」移行のタイミング

  • 2021.3.8

■中小企業でもERP導入ができる時代に

マネーフォワードの便利さについては、
このサイトで繰り返しお伝えしていますが、
この便利さの本質は「会計ソフト」にとどまらず、
会社業務全体をクラウドでつなげていける点にあると思います。

大企業とかでは当たり前のERPの世界観を、
中小企業でも、手軽かつ低コストで実現できている点が
なんといっても素晴らしいと思っています。

 

たとえば、以下のようなイメージ図があります。

マネーフォワード資料より引用

 

会社が小さなうちから、
上図のイメージをもってマネーフォワードを上手く活用していけば、
従来ではよく見られたような光景である
「成長とともにあらゆるソフトがつぎはぎになって連携が複雑になる」
といったような状況に陥ることも少なくなると思います。

 

但し、マネーフォワードを活用すれば活用するほど、
マネーフォワード依存から抜けられなくなってしまう、
といったことはあるかもしれませんが・・・、
これはどのようなソフト・システムでも少なからずある話だと思います。

私自身もマネーフォワードの利用範囲がどんどん広くなっていて、
マネーフォワードから抜け出しづらい状況ではありますが、
やはり便利ですし、仮に今後、価格が上がっても、
「仕方ないかな」
と思わされるほどの便利さがあるのも事実です。

 

いろいろ考える前に、
まずはマネーフォワードを徹底的活用することで業務効率を上げて
「マネーフォワードへの投資額以上の効果を生み出せばよい」と割り切って、
マネーフォワードを使い倒すくらいのイメージでもよいのではないかと思っています。

 

■IPO対応の中では業務効率をおとさざるを得ない場面もある

IPOを目指すにあたっては、
会社組織をきちんとしたものにしていく必要があります。

とくに管理体制に不備があれば、
上場会社としてふさわしくないとして上場審査には通りませんし、
監査法人の会計監査上もお墨付きを得られません。

 

そのため、IPOを目指す時点で、
コストをかけてでも管理体制の強化することは
ある程度受け入れざるを得ないのですが、
そのなかでポイントになってくるのが、
————————
・内部牽制
・内部統制
・J-SOX
————————
といった社内の管理体制です。

どれも似たような概念ですが、
要するに、業務の中で不正やミスがおきないように、
きちんと社内のチェック体制を構築することが必要ということです。

 

会社規模が大きくなり、上場をするステージでは、
外部株主が多くなりますし、社会的責任が大きくなりますので、
このような管理体制の整備も当然として要求されてくるということです。

 

ただ、このような社内の管理体制整備をする決断は、
一方で、業務効率をおとすことにつながるともいえます。

たとえば、これまで、
1人で効率的に実施していた業務でも、
2人体制にしてチェックをしたり、上長の承認を得たりする必要が出てきます。

これによるミスや不正の防止というメリットも当然ありますが、
このような管理体制作りは、社員から煩雑だとして不満が出たり、
そのために追加的なコストもかかったり、スピード感が落ちたりします。

 

この点は、IPOを目指す会社にとっては、
悩ましい問題になると思います。

 

■まずは業務効率アップの追求

ここでポイントになるのが、
———————————-
IPOに向けて、
どのレベル感で管理体制を強化する必要があるか?
———————————-
といった点です。

 

管理体制を強化すればするほど、
業務は煩雑になり、コストもかかり、スピード感は落ちます。

そのため、やりすぎない程度に適度にチェックがかかるようなバランスで
内部統制、内部牽制、といった仕組みを構築できれば理想的ですが、
そのさじ加減が難しいといった感じでしょうか。

このあたりは、IPOのステージが進むにつれて、
状況に応じて検討をしていくことになるとは思います。

 

ただ、将来IPOを意識しているからといって、
最初の段階から、あまり内部統制や内部牽制といった
管理体制整備を意識しすぎる必要ない気が個人的にはしています。

当然、管理体制も意識できればベストなのですが、
そこを意識しすぎると、やはり業務の効率化は難しいと思いますし、
業務の効率化の可能性を狭めてしまう気がしますので。

 

内部のチェック体制を構築したりする作業は、
IPOを目指すなかで、いずれにしても必要になる時期が来るので、
初期段階では、あえて、そのあたりは意識せず、
徹底的にマネーフォワードの効率的な機能をフル活用して、
業務効率化に突き進めばよいのではないかと思っています。

そのうえで、
「これ以上は業務効率化できない」
といったところまでマネーフォワードの活用が進んだタイミングで、
次に、業務全体のなかでリスクのあるところを1つずつ洗い出して、
効率面をおとしてでも、対応すべき管理ポイントについて検討し、
やりすぎない程度でチェック体制を構築していく感じで良いかと思います。

 

つまり、
———————————————–
徹底的に効率化した後に
重要な統制から1つずつ追加していく
———————————————–
という考え方です。

その過程では、
マネーフォワードのプラン見直しも必要になると思います。

 

■最低限必要な統制を追加していく

マネーフォワードの標準的なプランでは、
そこまで内部統制やチェック体制を意識せず、
業務の効率化に重点を置いて設計されている機能も多いのが実情です。

業務の効率を上げていくステージでは、
それで十分ですし、コストパフォーマンスもとても高いと言えます。

 

一方で、IPOに向けて
社内のチェック体制を構築していくステージになってくると、
マネーフォワードの標準プランでは対応が難しくなる部分もあります。

たとえば、会計面でいうと、
通常は年額6万円程度で使用できるマネーフォワードですが、
上場を意識してチェック機能をつけていこうと思うと、
「マネーフォワードクラウド会計Plus」
という1つ上のランクのソフトを使用せざるを得ないと思います。

 

この「マネーフォワードクラウド会計Plus」は、
会社の状況によって料金体系も異なると思われ、
通常のプランと比べて10倍くらいの料金になりそうです。
(とはいえ、他の同機能を持つソフトと比べると高いわけではないと思いますが)

IPOを目指さないのであれば、
不必要なスペックのプランを利用する必要は当然ありませんが、
IPOを目指すのであれば、どこかのタイミングで、
プラン変更を検討せざるを得ないと思います。

 

この「マネーフォワードクラウド会計Plus」も1つの例ですが、
マネーフォワーが最近リリースしてきているサービスは、
上場会社でも対応できるレベルの機能を意識している印象です。

従来は中小企業をターゲットにしていたマネーフォワードが
徐々にIPO準備会社や上場会社をターゲットにマーケットを拡大している、
といったマネーフォワード社自体のポジションの変化があるからです。

 

ただ、繰り返しになりますが、イメージとしては、
————————————
IPO準備に入る前においては、
マネーフォワードの標準機能をフル活用して、
業務を徹底的にシンプルかつ効率的にしたうえで、
IPO準備に入る段階で、
チェック体制を強化するためにプラン変更をして、
社内の管理体制を整備していく
————————————
といった順序で良いかと思います。

 

 

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